移民申請
ビザ情報
2016.09.07
カナダは移民の国と呼ばれるほど、永住権の取得が比較的に容易な国とされています。移民とは、労働などの目的で外国に定住することを指し、国民に近い権利を持つことができるようになります。 移民申請カテゴリーは、大きくわけてファミリークラス/Family Class、ビジネスクラス/Business Class、個人移民クラス/Skilled Worker Class、カナダ経験クラス/Canada Experience Class(CEC)、個人移住/Skilled Tradeの5つに分かれています。
ファミリークラス/Family Class
こちらは中でも比較的取得が簡単なカテゴリーになります。 18歳以上のカナダ国籍保有者、又は永住権保有者は、配偶者、パートナーや自分の家族の保証人になり、カナダに呼び寄せることが出来ます。 この保証人は対象者を3~10年間サポートしなくてはいけないので、一定の収入が必要になります。呼び寄せることのできる親戚は以下の通りです。
- 夫婦(16歳以上)
- 両親
- 祖父母等血縁関係にある親戚
- コモンローパートナー(※1)
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カジュアルパートナー(※2)
※1 コモンローパートナー: 1年以上同棲し、内縁関係にある異性又は同姓
※2 コンジュガルパートナー: 正当な理由で同棲していないが、1年以上内縁関係にある異性又は同性
ビジネスクラス/Business Class
カナダは企業家や投資家、自営業者などの移民も積極的に取り入れています。しかしその条件は年々厳しくなっているのが現状です。下記の3つに当てはまる人が対象となり、審査はポイント制になります。
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カナダへ投資する人
政府の指定ファンドを購入する投資家を対象とし、投資資金は5年後に無利子で全額返済されます。
ビザを取得後2年以内に事業を始め、最低1人のカナダ市民またはカナダ移民を雇用する必要があります。
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起業する人
カナダで事業を起こそうとしている、又は買収しようとしている人を対象とします。
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自営業をする人(雇用を生む人)
芸術、文化、スポーツ、農業経営で顕著な実績を持ち、カナダ移住後に自分自身で雇用機会を作れるかどうかが重要視されます。
個人移民クラス/Skilled Worker Class
一般的な個人移民の方法が、このカテゴリーです。こちらもポイント制で、年齢、学歴、職歴、語学力等の項目別で審査されます。合計ポイントが67ポイント以上になると永住権が得られるとされていますが、応募が多数の場合はポイントが多い人が優先されるので、実際には70ポイント以上が望ましいとされています。また、申請前の過去10年間にスキルワーカー(技術職者)として継続して1年以上のフルタイム職歴があること、カナダ到着後の生活資金を十分所持していること、さらに、カナダ移住後の経済的自立能力があると判断されることが必要です。 2010年6月26日以降からは、雇用主からのパーマネントジョブオファー(雇用保証)を取得していること、日本、カナダを問わずカナダで人材不足とされている指定職種において最低1年間フルタイム職務経験があることのいずれかの基準を満たしているひつようがあるという条件も増えました。
今移民を考えている人は自分のポイントを換算してみましょう。カナダ移民ガイド指定職種一覧は、CIC (Citizenship and Immigration Canada)のホームページでご覧になれます。
ビジネスクラス/Business Class
こちらは2008年9月17日より実施された新しい移民プログラムです。カナダで就学または就労の経験がある申請者を優先的に受け入れる為のカテゴリーです。申請時に、カナダでの合法的なステータスが必要になります。
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カナダ就学経験者
・カナダの公立大学/カレッジで2年以上のコースを修了していること
・申請前の2年間のうち1年以上をスキルワーカーの職種で就労していること
・職種により初-中級レベル以上の英語力
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カナダ就労経験者
・高校卒業以上の学歴があること
・申請前の3年間のうち2年以上をスキルワーカーの職種で就労していること
・職種により初-中級レベル以上の英語力
個人移民クラス/Skilled trade
該当職種にて申請前5年以内にフルタイムで2年間以上の職業経験がある人。またはフルタイムで1年以上の雇用内定がある人などが対象。
州推薦プログラム/PROVINCIAL NOMINEE PROGRAM
各州により制定されたスキルや職歴、学歴によって推薦されるプログラムです。推薦された後、Express Entryまたは移民申請手続きに進むことになります。詳しくは各州のサイトをご確認ください。
よくある質問
- カナダ国籍(市民権)と永住権の違いは?
- カナダ永住権を取得すると、選挙権がないことを除き、カナダ国籍保有者とほとんど同様の権利を得ることができます。カナダ国内での生活における社会保障や福祉コストなどは全く同じサービスを受けることになります。
- 市民権を取得するには?
- 永住権取得後、直近の6年間のうち合計で4年間以上をカナダ国内で居住された場合は、カナダ市民権の申請をすることができます。市民権のテストには簡単な英語の試験もありますが、これは形式的なものになります。一般的に犯歴等が無ければ取得が可能です。また、カナダは二重国籍を認めておりますが日本は認めておりません。他の国籍を取得した時点で日本国籍が喪失します。
- 永住権を取得すると、日本国籍を失うの?
- 永住権は「無期限でカナダでの居住、就労、就学が保証された権利」です。市民権ではないので、日本国籍はそのまま維持されます。永住権取得後、一年以内に合計6ヶ月以上カナダに居住される場合は日本の住民票を離脱することが可能となり、住民税の支払いは不要になります。
- 永住権取得後は、カナダから出られない?ずっと住まなくてはいけない?
- カナダ永住権取得後は5年間の内、最低2年間(730日)はカナダに住んでいなければなりません。カナダ企業からの海外への派遣や、市民権を保有している配偶者と海外で一緒に住む場合などの期間は例外となります。
- 永住権を取得すると、どんなメリットがあるの?
- カナダの生活コストは、日本に比べ安く、生活の質は高いと言えます。永住権を取得すると、カナダ人とほぼ同様のサービスを受けることが出来るので、大学等の学費は海外からの留学生と比べて約1/3程に安くなるなどのメリットがあります。