【要確認】あなたのスマホはカナダで使用できますか?【スマホ】
留学準備
2019.11.13
こんにちは、トロント留学センターです!
海外に行く方、これからカナダに長期滞在を考えている方なら一度は耳にしたことがあると思います。
【SIMフリー、SIMロック解除】という言葉。
- そもそもSIMフリーって何?
- SIMフリーならカナダで使えるようになるの?
本日は日本から持参したSIMフリーのスマートフォンは本当に使用できるのかについてお話ししたいと思います。iPhone6s以降の携帯端末を使用している方は特に問題ないかもしれませんが、Androidを使用されている方は注意が必要なことが多数ありますので、ご一読よろしくお願いします。
このコラムは2018年8月現在のデータを基にしていますので、海外での契約等に関しては自己責任でお願いいたします。日々進化しているスマートフォンは、今後もさらに変化していく可能性がある為、将来的に確実な情報ではありません。あくまで一つの情報として確認をしていただくようお願いいたします。
SIMフリーってどういう意味?
スマートフォンやガラケーの中には、必ずSIMカードと呼ばれる小さなチップカードが挿入されています。
このチップカードのことをSIMカードと呼びます。SIMカードの中には【この携帯端末を使う人】の情報が含まれています。契約者は誰で、どこの通信会社と契約しているか、この携帯端末の電話番号など個人を特定できるデータが入っています。この身分証のようなSIMカードを携帯端末に差し込むことによって、携帯端末は各通信会社との契約状態を確認し、電波を受信することができるようになるんです。このSIMカードがなければ電話や3G・LTEなどの電波を取得することができないんですね。
しかしこのSIMカード、A社が販売している携帯端末にはA社のSIMカードしか使えません。先ほども書いたように、各通信会社との契約状態を確認するようになっているので、A社の携帯端末にD社のSIMカードを差し込むとエラーが出てしまうんです。これがいわゆる携帯端末によるSIMロック(アクセスブロックのようなもの)と呼ばれるものです。他社のを使わず、うちのを使ってください!ということですね。
例えば数年前にSoftbank社がiPhoneを初めて日本で販売したとき、AU社やDocomo社を使用していた人たちは新しくSoftbank社に加入するしかありませんでした。このiPhoneにAU社やDocomo社のSIMカードを差し込んでも、iPhoneにはSIMロックが掛かっていた為「iPhoneを使用する為には、Softbank社が発行したSIMカードを差し込んでください」とエラーが出てしまうんです。
このように、携帯端末側が拒否をしてしまうんですね。しかし2015年、このロックを解除する義務を各社に課す事となり、希望者は自身のスマートフォンのSIMロックを解除することができるようになりました。ロックを解除した携帯端末はどの通信会社のSIMカードでも受け付けてくれるようになるのでスマートフォンを買い替えることなく、契約することができるようになりました。
このロックを解除された状態のことを、SIMフリー携帯端末と呼ばれています。この状態であれば日本国内はもちろん、海外の通信会社とも契約できるようになった、ということです。
- SIMカードとは……個人を特定するデータが入ったチップカードのこと。
- SIMロックとは……各通信会社がそれぞれの携帯端末に課せた制限のこと。他社のSIMカードを挿入しても機能しないようになっている。
- SIMロック解除とは……上記の制限をなくし、携帯端末はどの通信会社とも契約が可能となっている状態のこと。
- SIMフリーとは……SIMロックを解除された状態のSIMフリー携帯端末のこと。
じゃあSIMロック解除をすればカナダで使用できるんですね?
確かにSIMロックを解除した状態の携帯端末は海外の通信会社とも契約することが可能です。しかし残念ながら、日本とカナダでは使用している携帯電話の電波帯(Bandと呼ばれるもの)が異なる為、自分の携帯端末が「カナダで使用されている電波帯を受信できるか」確認しなければ、いざカナダへ持参し、現地通信会社と契約しても電話などができない可能性があります。SIMロック解除のサービスはあくまで「日本国内で使用することを前提」に行われているんです。
カナダでは契約時にSIMカードを挿してちゃんと機能することを確認しますので、契約だけして使用できない!ということだけは起こりませんのでご安心くださいね。
- iPhone6s以降のiPhone端末はSIMロックを解除することによってどの国でも基本的に使用が可能です。
- Androidの方は要注意です。特に格安スマホと言われるスマートフォンは確認が必須です。
少し詳しく書いていきますと、iPhoneはApple社が提供している世界共通のスマートフォンですので、どこの国にいても「その国の携帯電話の電波」をほとんど受信する事が可能なのが特徴です。一方AndroidはGoogle社が提供しているAndroid OSを用いたスマートフォンを指しますが、特徴として、携帯端末の開発会社によって携帯端末のアプリなどを自由に開発、カスタマイズすることができる、というものがあります。「自国内向けに調整されたスマートフォン」を製造することが出来るようになっているんです。
自国内向けに調整されたスマートフォン。あくまで自国内で使用する為だけに製造された為、海外では使用できない可能性がある、ということです。
電波の違いって?
大手通信会社の周波数、電波帯を調べてみましたのでご確認ください。
日本の大手3社が使用している電波帯
Docomo社
・Band 1,3,19,21,28,42
AU社
・Band 1,11,18/26,28,42
Softbank社
・Band 1,3,8,11,28,42
いきなり数字を書かれてもなんのこっちゃですよね……!これは各電波帯をBand ナンバーで呼ぶことにより表記しやすく簡略したものです。
(Band 2は1900 MHzという電波ですが、このように書くと表記がぐちゃぐちゃしちゃうんですね)
おおよそ1,3,11,28,42と呼ばれる電波帯(Band)が受信可能であれば問題ありません。日本で販売されているスマートフォンはほぼ全てこの電波帯の受信が可能です。
カナダの大手3社が使用している電波帯
Bell
3Gの電波帯
・Band 2,5
4G(LTE)の電波帯
・Band 4,7
Rogers
3Gの電波帯
・Band 2,5
4G(LTE)の電波帯
・Band 4,7,12/13/17
Telus
3Gの電波帯
・Band 2,5
4G(LTE)の電波帯
・Band 4,7,12/13/17/29
カナダの場合、4G(Band 4,7)と3G(Band 2,5)電波帯をメインで使用しており、農村部等地方の為にその他予備電波帯を確保している状態です。このように、日本とカナダでは使用している電波帯が全く違うんです。ちなみに弊社でご案内しているPhone Box(トロントで日本語が通じる携帯会社です!)はTelusと同様の電波帯を使用しています。
じゃあ私のスマホはカナダで使えないかもしれないってこと!?
さて、持参される予定のスマートフォンはカナダの電波帯を受信することができるでしょうか?それを確認するためには、携帯端末を開発した会社のWebサイトを確認してください。
例としてAquos社の Sense lite SH-M05のスペックを確認してみましょう。
Aquos社 Sense lite SH-M05スペック表
このスマートフォンで受信できる周波数帯は「通信・通話機能」で確認できます。
LTE
B1,B3,B5,B8,B17,B19,B26,B42
3G
B1,B5,B6,B8,B19
上記のSH-M05は、カナダで使用されているLTEの電波周波数(Band 4,7)が記載されていないので、LTE回線は使用ができない可能性が高いです。しかし、3Gの欄にはカナダの電波帯(Band 2,5)が含まれているので3G回線は利用が可能だろう、といった見方になります。また、公式ではないのですが下記Webサイトでも調べる事が可能ですのでよろしければご参照ください。
FrequencyCheck(英語)
このサイトでは携帯端末が使用できる電波帯、携帯端末がカナダの携帯通信会社を使用できるのか調べる事ができますが、確実なものではありませんので自己責任でお願いいたします。
これらは日々開発などが進んでいる為、もしかしたら記述がなかったけど実際に使えた!という方もいらっしゃるかもしれません。しかし、渡航してから「契約できなかった。使えなかった!」となってしまいますと、とても焦る事と思います。その為にも一度、自分のスマートフォンがどの電波周波数帯を受信できるか、調べてみることをお勧めします。
少し難しいお話となってしまいましたが、Androidの格安スマホを持参される方は、念の為お気を付けくださいね。
また、Wi-fiに接続すればどのスマートフォンでもインターネットにつなぐことが出来ます。トロント市内では地下鉄はもちろん、Tim-Horton、Starbucks、たくさんの飲食店等でフリーWi-fiが飛んでいます。もし持参したスマートフォンがカナダの通信会社に適合していなかったとしても、さほど不便なくインターネットを使用することができるので安心してくださいね!
それではまた次回お会いしましょう!